(月次)5月の主要イベント

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  • 5月概観)主要国の株式市場は、米欧日での行動規制緩和や早期ワクチン開発に係る期待の高まりというプラス要因と、感染第二波への懸念や足許では米中対立激化というマイナス要因が相克するなかでも、中央銀行のヘリマネ大盤振る舞いもあって、前月に引き続き前者が優位な「緩い」リスクオン状況が続いている。もっとも、主要国のマクロ経済は足許歴史的な落ち込みを記録しており、さらにエマージング諸国で新型コロナのオーバーシューティングが続き、米中関係も今後一段と悪化する懸念が増す中で、多くの識者は株価と実体経済/政治状況との乖離に対する違和感を一層強めた一ヵ月.。
  • (新型コロナ)ワクチン開発報道に一喜一憂しつつも、政府支援もあり相当の高速でワクチン開発・使用が実現する可能性が高まっている模様。こうした中、国民の不満の蓄積に後押しされる形で、欧米では規制緩和/経済再開の動きが本格化しつつあり、また新規感染者が順調に減少している日本でも行動規制緩和の動きが広がる。但し、第2波への警戒は強い。また主要エマージング諸国(特にブラジル等南米諸国)ではオーバーシューティングが止まらない状況が続く。
  • (マクロ経済面)主要国では、足許のマクロ経済状況の大幅悪化を告げる指標の公表が相次いだ(米国の物価、雇用、小売、生産、中国の物価、小売、日本の輸出、雇用、生産、小売、物価)ものの、中国では同時に生産が前年比プラスを回復したほか投資も持ち直しており、また米国や欧州でもソフトデータに若干の改善が見られ始めている。この間の多くのエマージング諸国の1Qの成長率は大幅減速に落ち込む。。
  • (政策面)金融政策、財政政策ともに、今後の第2波まで見据えた政策展開が目立つ。金融政策では、米FRBが長期金利コントロール、BOEがマイナス金利の検討を始めたほか、日銀は預け金に付利までして銀行の中小企業向け融資を支援することを決定。また財政政策では、米国が新たに1.2兆ドル規模の追加対策(給与税減税)の検討に入ったほか、野党からは3兆ドル規模の提案も出されており、また欧州では、遂にドイツがフランスに妥協する形で、コロナ対応を目的とした欧州共通債の発行に向けて動き出す。日本も真水が30兆円を超える第2次補正予算を実施する方針。この他、エマージング諸国では引き続き中銀の利下げの動きが目立った。。
  • (市場面)主要国株式市場では、経済再開の動きやワクチン開発への期待と、米中対立激化や新型コロナ感染第二波への警戒感が相克する中でも、中央銀行の大盤振る舞いもあって、全般には前者が後者に勝る状況が続いており、株価も緩やかの上昇傾向を辿っている。一方長期金利は、米英中銀等の長期金利制御やマイナス金利導入の思惑もあり概ね横ばいで推移。原油価格は上昇傾向。為替はユール高、人民元安が目立つ。。
  • (政治/地政学面)新型コロナ感染に係る責任論に足許は香港問題も加わる形で、米中対立が一段と激化。今後仮にコロナ禍が収まったとしても、世界経済の新たな火種となる可能性が大きくなっている。また日本では、検察法改正案の渦中の人物が賭け麻雀で辞任するスキャンダルが発生し、安倍政権の求心力が一気に落ちる可能性も出てきた。