(月次)7月の主要イベント

Created with Sketch.

  • 7月概観)欧州や一部エマージングでは景況感の改善が目立つ一方、日本の主要指標は一部に持ち直しがみられるものの依然多くが大きく落ち込んだままの状況。またこれで急回復をリードしてきた中国や米国の個人消費や雇用にもやや陰りがみられるようになってきた。こうした中、コロナ感染はワクチン開発の進展が伝えられる一方で、エマージング諸国に加えて米国や日本で新規感染者増が続く。また米等西側と中国間の対立がエスカレーションの一途を辿る。この結果主要国の株価は、リスクオンとオフ要因の狭間で彷徨いつつも概ね横這い圏内で推移。その他、欧州共通危機設立合意を背景としたユーロ高、米ゼロ金利長期化を意識したドル安や円高、地政学リスクの高まりを背景とした金高が目立った一ヵ月。
  • (新型コロナ)ワクチン開発が進展が伝えられる一方で、エマージング諸国に加えて、米国や日本で新規感染者数の増加になかなか歯止めが掛からない状況で、米国や日本では遂に一日当りの死者数も緩やかながらも増加基調に入る。米国では一部地域で病床不足の惧れも高まっている。この他、中国の北京郊外の地区で都市封鎖、豪州のメルボルンでも感染者増から外出規制を導入。
  • (マクロ経済面)主要国では、米欧で2Qの実質GDP成長率が前期比年率でマイナス30~40%と、統計開始以来の大きな落ち込みを記録。また足許も米国では雇用や消費者マインドが再び悪化する方向に。その一方欧州ではソフトデータの大幅改善や5月以降に関してはハードデータの予想以上の改善が相次ぐ。また日本では、5月までの大きな落ち込みの後6月は改善を示すハードデータが多かったものの雇用は悪化。中国では、景況感が高水準横ばいで、2Qの成長率も前年比プラスに転化するなど予想以上だったものの、小売の回復が引き続き市場期待を下回る状況。またエマージング諸国では、メキシコの2Qの落ち込みが大きかった一方で台湾や韓国は小幅マイナスでとどまった。
  • (政策面)米共和党が財政の崖を乗り越える一兆円の追加対策案を決めたものの、民主党との合意に至らず、失業給付金は7月末で一旦大きく減少することに。またEU諸国が遂に欧州復興基金の設立で合意に達したほか、英国では付加価値税の時限的減免措置を打ち出す。一方、日本ではコロナ対策であったgo to キャンペーンが迷走。また主要国の中銀は引き続き現状の緩和姿勢を維持する姿勢を明確化したほか、引き続きエマージング諸国中銀の利下げが相次ぐ。
  • (市場面)主要国株式市場では、感染拡大への警戒感の高まりと経済回復や新薬開発期待の狭間で引き続き上下に彷徨う動きが続くが、均してみれば概ね横ばいの展開。もっとも中国だけは、当初成長期待の強さや当局の株高容認姿勢等から独歩高となった後、今度は米中対立の悪化を受けて大きく下落するなど変動の激しい展開に。欧州共通基金設立合意からユーロ高、米景気変調観測からドル安/円高、地政学リスクの高まりから金/ビットコイン高も目立った。
  • (政治/地政学面)中国が香港国家安全法をスピード施行しその直後には早速逮捕に乗り出すなど強硬姿勢を示す中で西側も反発。米議会はこの問題に絡み制裁法案を可決し、香港の自治侵害に加担した者への融資も制裁対象に加える構え。さらに米国は中国領事館の閉鎖や中国共産党の体質そのものを問題視する姿勢を示したほか、英国も対中で厳しい姿勢を示し、こうした動きに対し中国が強く反発するなど、中国と米英及び西側との対立はエスカレートの一途を辿っている。このほか、ここにきて米欧通商摩擦問題も再浮上。ロシアでは憲法改正の国民投票が7割以上の賛成で可決。